ご あ い さ つ

  この3月から代表理事を勤めております前田です。約20年前から、大学の農場で水稲の有機農業を含む環境保全型持続的栽培に取り組んで来ました。有機栽培の現状はコストや収量の面でまだまだ多くの技術的課題があると思っています。現在、水稲栽培を巡る環境は厳しく、生産コストを大幅に下回る低米価で、日本の水田・稲作が、崩壊の瀬戸際に来ていると思います。飼料米政策で、どんな米でもいい、多肥・多農薬でも多収であれば補助金により、一定程度は保障されている現状は一時的なものとしか思えません。人間が食べて美味しいお米を、労力と資材を出来る限り減らし、より多く生産することが水稲栽培農家の目標のはずです。飼料米生産には、生産の喜びよりも当面の収入確保でしかなく、水稲生産の中心は美味しい品種を、有機栽培を目標としつつ、減農薬・減化学肥料の特別栽培を進めている状況ではないでしょうか。国の政策として有機栽培が推進されてから10年になろうとしていますが、実効性のある具体的施策はほとんど無く、農業の主役とはなっていません。稲作の危機に直面している今こそ、水稲有機栽培が主役にならなければと思います。安全で、美味しいお米は、補助金漬け飼料米や輸入米に負けないでしょう。有機栽培が主役になるには、省力化と収量増が欠かせませんが、更に栽培農家が受けやすい認定制度が必要とも考えられます。

平成28年4月
一般社団法人民間稲作研究所認証センター
代表理事 前田忠信